にちじょう。えそら。

この度、日常とエソラが合体!創作もします。アニメ、漫画、アーティストさんの話します。ごゆっくり見ていってください!

第十話 また満月…

気がつけばまた満月…。
ということは、今日もどこかで誰かが蘇ったってこと。
今日は、自然と目が覚めた。一番乗りの食堂。二番目に来たくるみは驚いてこう言った。
「はや…」
その言葉に得意げに鼻をこする俺。いつもこいつが一番なんだろう。それが抜かされてさぞ悔しいことだろう。
ハハハハハハ!!と悪役笑いする。冷たい目線にくるみ。
「今日は私が当番なんです」
「そうか。そういえば今日は満月だよな」
「そうですね。シンさんが何か情報をくれると思いますよ」
そう。シンは、無口で何考えてるかわかんない奴だが、黄泉人を感知できるこの組織にはいなくてならない存在なのだ。その能力の代償で無口だとか。なんか隊長が言っていたが、どういうことなんだろう。
それはそうと、くるみのごはんどんなだろうなぁ。
「早く起きたからって、私の献立教えたり、先に食べさしたりしませんからね」
こいつ、心を読んだのかってぐらい、グサッとくる言葉。
「べ、べつにそんなこと…」
「おはようございます」
「あ、シンさん!」
「おっす!どうだ?今日は満月だぞ」
「はい。発表はみんなの前でいう決まりになってるんです」
「そっか、そうだよな…ハハハ」

そして、みんなが揃ってご飯を食べ始める。
『いただきます!!』
あの変ないただきますなら俺がやめるように言ったらやめてくれた。
今日のくるみメニューは、一般の日本家庭で見る和食の朝ごはんだった。
ごはんに、味噌汁に、しゃけや漬物。
ベジタリアンでおなじみの梓先輩は、漬物をみてテンションが上がっていた。
「きゃ~、きゅうりの漬物最高!!さすが、くるみちゃんっ」
俺も久々の和食でほっとしていた。そういえば、和食食べたいなって思ってたんだよな。もしかしてくるみ…??

食事を済ませ、今日の片づけ当番は俺だった。
作ったくるみは、自分で使った調理器具だけ先に洗っていたらしい。
片づけが終わったら、会議を始めるそうだ。
「卓斗の片づけが終わるまで…」
と、隊長が言うと…。(何か始まるのか??)
「7並べっ!!」
『イエーイ!』
うぜぇ~~!!
人がこんなにも苦労してるって言うのにあいつら遊んでやがって!
「隊長、止めないでくださーい!」
「そういう卑劣な行為するの嫌いです」
「同感」
いたいた、その先のカードは自分の手札にないからって止めてくる奴。
「すまん、すまん。でも、こういうゲームだよな?」
しかも、隊長ってばれてるってことは、いつも隊長が止めてるんだな。ってかそんなことどうでもいいわっ!
さっさと片づけを終わらして、あの楽しい空気をぶっ壊してやる!!
「片づけ終わった~~。あ~つかれた~~」
超イヤミ口調で言ってやった。
「もう終わったの?もっとゆっくりやればいいのに」
「つまんないです」
「同感」
「今ちょうどいいところだったのにな?」
「こっちは片づけしてたんすけど、全然楽しくなかったんですけど」
「よーするに、新人くんはうらやましかったのね」
「べ、べつにそんなんじゃ!!それと、新人君はやめてください、もう新人じゃないっす」
「じゃ、卓斗くん!」
「なんすか、先輩」
「7並べしよ!」
「会議はどーすんすかっ!」
沈黙のとき、5秒。
「すまん、わすてた」
こらっ!それでも隊長かっ!
「7並べ楽しかったからですね」
「そうだね、くるみ。たのしかったからね」
「うらやましく見てたこと認めますから、早く話し合いしましょ」
「そんなにしたいのか、仕事熱心だな」
「ひさしぶりですからね」
「じゃ、シン頼むぞ」
そのシンに少し異常が…
「あ、はい…」
頭を少し抑えていた。
「大丈夫…っすか?」
「今日の黄泉人はてごわいやつらしいな」
「え?」
「シンはそいつ(黄泉人)の目線になれる。だから、そいつが暴れるとこいつは異常が起こる」
「僕は、未来が見えてます。蘇るのは、今夜ですからね。そいつの今夜の行動を見ています。こいつは動いて暴れてるって言うより、その一か所にとどまって暴れてます。動けないものと見えます。場所は暗いところ解析すればすぐに…出ました。○●会社の建物の柱あたりにいますね。後は、う…ぐっ」「それで充分だ。今日は私と梓に任せて休んでなさい」
「すいません」
大丈夫なんだろうか、シンは…。今回のやつは手ごわいらしい。気をつけないと…
「卓斗さん」
「なんだくるみ」
「がんばりましょ。手ごわいですから」
「ああ」
そう言って、くるみは隊長と梓が話してるところへ行き何かを話した。