にちじょう。えそら。

この度、日常とエソラが合体!創作もします。アニメ、漫画、アーティストさんの話します。ごゆっくり見ていってください!

第三十二話 新たなる事件

すんなり眠ることができた卓斗は、すっきりした朝を迎えた。

(昨日のように頭はズキズキしないが、治ったのだろうか)

部屋を出るとすぐにリビングなので、もう起きている父に会う。

「おはよう、頭は大丈夫か?」

「うん、大丈夫。心配してくれてありがとう、母さんは?」

「洗濯物ほしてるよ。さ、ごはん早く食べて仕事頑張って来いよ」

「うん」

「そういえば、黄泉人が蘇るのって満月って聞いたんだが、満月じゃない日は何をしているんだ?」

「まあ警察っぽいことをしてるって感じかな。前に黄泉人で善人扱いになったけど事件を起こしたら、黄泉がえりに連絡くるし。母さんが俺のことを頼んだみたいにそういった人たちもくるみたい、俺はまだ対応したことないけど」

「そうか、大変そうだな。じゃしっかり食べないとな!」

「うん!いただきます」

 

ご飯食べ終わって、食器を洗い場にもっていく。出勤の準備を始める。

準備ができ、家を出る時間になったので出てく挨拶するために母を探す。

ベランダに干されてるシーツに人影ができていた。

「まだ洗濯してたんだ。ごはん御馳走様いってくるね!」

母さんは干してあるシーツをめくって顔を出し

「いってらっしゃい」

と笑顔で言った。

 

出勤10分前に黄泉がえり本部につく。

(この入り口を朝にくぐるのは新鮮だ)

そう思いながら、指示本部のある6階の扉の前

なぜか緊張して、深呼吸をした。

扉を開くとそこには顔なじみのメンバーが

「おはよう!卓斗」

「おはよー卓斗くん!」

「おはようございます、卓斗さん」

笑顔で迎えてくれた。一人を除いて…

「おはようございます、卓斗さん」

背後から声がした。良かった、元気そうだ。

「おはようっす、皆さん」

「半日、会ってなかっただけで久々な感覚ね、新鮮!」

「ここの入り口はいるときに、新鮮だなって感じました。そうだ!くるみごめんな昨日は家族とばかり話しちゃって、くるみは父さんのこと見つけてくれてたのに…」

「いいえ、なぜ謝るんですか?家族と会えたら話すのが普通です」

「でも、お前は独りだからさ。…あの、くるみがここに来た時の話を梓さんから聞いた」

 「そうですか、いいんですよ。私もここに引き取られた以前のことは覚えてませんし、今は黄泉がえりの皆さんが家族みたいなものです」

「おぉ、嬉しいこと言うね!くるみ」

「私だって、もうくるみちゃんのことは家族も同然よ」

シンは言葉に出さず、ただくるみに向かってほほ笑む。

「よかった、よかったなくるみ」

「…はい」

照れているのか、苦い笑いをするくるみ。

それを見ている皆の表情が曇る。それに卓斗は気づいていない。

「それじゃ、今日も仕事しますか!」

―プルルルルルルルルル

電話が仕事の始まりだといわんばかりに鳴り響く。

「はい、こちら黄泉がえり本部」

電話に出た隊長。話が進むうちに険しい表情になる。

「わかりました、今から向かいます」

受話器を置くとすぐ皆に伝達する。

「近くで銃を撃っている輩がいるみたいだ」

「けが人は?」

「出てないみたいだ、今のところは。被害が出る前に出動するぞ。梓とシンはここを頼む」

「わかりました」

「かしこまりました」 

指示隊ふたりに向けられていた瞳は卓斗、くるみの方に動く。

「行動隊ふたりは俺と一緒に行くぞ」

『はい!』