にちじょう。えそら。

この度、日常とエソラが合体!創作もします。アニメ、漫画、アーティストさんの話します。ごゆっくり見ていってください!

第三十話 我が家

荷物をまとめた俺は

自分の住んでいた家にたどり着いた。

みどりさん家に本当に近かった。

自分の家をまじまじと見る。

うっすらと記憶がよみがえり始めた。

記憶上よりも壁の色が黒ずんでいるけど、それだけこの記憶より年月が経ったのだろうか。

よく、壁にボールを当てて遊んでたら、怒られたな。

自転車がある。これで公園とかいろんなところ出かけてたっけ。

もう一個自転車、補助輪付きのがある。

俺が小さい時に使ってたやつ取って置いてたのか。

家の中に入る。

「懐かしい我が家!ただいま!」

母さんが嬉しそうに声を上げる。

「あんまり変わってなくてよかったな」

「ええ、そうだ!ちゃんと通帳あるかしら、まだ働けないもんね、生前に頑張った分があれば生きていけるはず!」

「仕事はせずに卓斗の帰りを待ってあげられる家でありたいな。いつもさみしい思いさせてしまったから」

「仕事は生活のために大事なもんだから、仕方ないよ、俺のためにありがとう」

愛情の伝え方は遠回りだけどちゃんと伝わってるよ。それに俺は全然さみしくなんか無かった。だって一人じゃなかったから。

…一人じゃない??あ、みどりさん遊んでくれたもんな。

 

自分の名前の書かれたプレートがかかっているドアを見つける。隣にはプレートがかかってたであろう跡が着いたドアがある。

とりあえず、自分の部屋に入る。空気が匂いが変わる。俺の部屋だ。変わってない。

組織の部屋とぱっとみ一緒。記憶があった時もない時も性格は変わってない証だな。

整理整頓はできてたみたいで汚部屋じゃなくて安心した。そして埃もなく、本当にきれいだ。

―コンコン

「はぁい」

「お風呂わかそっか!そして入っている間に頑張ってご飯作るね」

「ありがとう!ご飯作るって材料は?」

「卓斗が荷物準備している間に買ってきちゃった!」

「さすが」

「お風呂わいたら教えるから、まだ戻ってきた余韻に浸ってて」

「あ、うん」

余韻って…まあそうだけれど。

自分の部屋は後で十分みられるから、ほかのところ見ていくか。

父さんはリビングでテレビ見てる。

テレビも久々に見たな、組織じゃ見なかったからな。テレビ自体なかったし。

テレビ台の中の棚には人形がたくさん入ってた。

おもむろに開けて取り出す。色が落ちている、補修された跡がある。それだけ大事にされていたってことか。俺が赤ん坊とかちっこいときに遊んでくれたやつかな。

ウンパンマンとかしばいぬとか猫とかの人形。

「お!機動船隊ハヤブサじゃん!乗り物を人形にするとか斬新だな」

「それ卓斗好きだったよな。ウンパンマンよりそっちが気に入ってた…主人公になりきって発進させてたね」

「や、やめろよ、はっず」

子供のころだからしゃーないか。ぎり黒歴史じゃ…ないはず。

「たーくと、お風呂わいたよ」

「はぁい、今から入る」

「今日の疲れはすっきりしないとね」

「うん」

とりあえず、風呂入ってリフレッシュしますか。